1930 年代のドイツでユンハンス兄弟により製作されたバイオリン型と呼ばれる時計です。
フォルムがバイオリンに似ていることからそう呼ばれていますが、実際はアールヌーヴォーの植物模様などの有機的な曲線によるデザインです。このデザインにはかなり多くのバリエーションがあり１メートルを越す大型なものもありますが、大きすぎると横幅も大きくなり、バランス的にはこのサイズのものが落ち着くようです。デリケートな細身のケース全体を黒漆で仕上げており、工芸的な美しさがあります。機械は大量生産時代の打ち抜き式ですが、時間的な正確さや合理性は、それまでのものに比べて向上しています。
文字盤・振り子部分に傷や皹は無く機械も良い状態ですが、ケースには擦り傷や剥落の修理跡等があります。